2013年7月15日月曜日

哲学的な何か、あと科学的とか

荻野 敏(国府病院)

飲茶 著:「哲学的な何か、あと科学的とか」(二見書房)

人をくったようなタイトル。このタイトルが、不思議と目にとまって書店で手を伸ばしていた。著者もぶっちゃけ知らない。著者紹介にも本名は書かれておらず、出身は北国生まれと。ふざけてる(笑)

気付くといつものように目次をぱらぱらめくっていた。そこに飛び込んできたのは「我思う、ゆえに我在り」「言語ゲーム」「多世界解釈」「反証主義」「ポパーの決断」などなど、好奇心を駆り立てる内容の数々!!

横書きの文字に大き目の文字で非常に読みやすい。いきなり「ルイス・キャロルのパラドックス」なるもので論理すら証明不可能なものと切り捨てる。帰納主義や反証主義などを平易に解説し、かつその問題点も挙げている。「反証主義の問題」では人間は反証すら確実に行うことはできないと。そして「ポパーの決断」ではポパーの言葉を引用して、「何らかの科学理論を構築するためには、どこかで疑いを止める地点を〈決断〉しなくてはならない」と記載している。

ドラえもんを引き合いに出して多世界解釈の解説をしたり、どこでもドアの思考実験では少しホラーチックな例を挙げてみたりと、気を抜いて読める一冊である。

こういう本を読むと、僕らが生きているこの世界は、不思議な事ばかりなんだな思える。

世界は狭い?

いやいや、世界は知らないことが多すぎるから広い!

無知の知を感じられる本だ。

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