2011年9月15日木曜日

わかりやすいはわかりにくい?-臨床哲学講座

佐藤 郁江(岡崎南病院)

わかりやすいはわかりにくい?-臨床哲学講座
鷲田清一(著) ちくま新書

以前に山鳥重先生の『「わかる」とはどういうことか』という本を手に取って読んだことがあった。私にとってこれは腑に落ちていました。その後しばらくしてこの本『わかりやすいはわかりにくい?』を見つけて手に取った。私の中でどういったことだろうと読み始めました。章ごとに「問いについて問う」、「こころは見える?」などのついておりその最終章に「わかりやすいはわかりにくい?―知性について」がありました。その中に「わからないものをわからないまま放置して入りことに耐えられないからだ。だから、わかりやすい物語に飛びつく」とある。これは私の中にもあり、自分なりの理由をつけていることは多い。しかし、その少し前に「正解がないものに、わからないまま、正解がないまま、いかに正解に対処するかということなのである。そういう頭の使い方をしなければならないのが私たちのリアルな社会であるのに、多くの人はそれと反はい方向に殺到する」とあります。私の中で簡単に言ってしまえば幅の広い考え方をしなければいけないのだと思いました。それと同時に患者さんにとって納得のいかないことには不安が付きまとうこともあります。わかりやすいように説明してもその時その人の解釈であり、変化が起こってくることを、私が知っていなければいけないのではと感じました。

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