2013年3月16日土曜日

禅、「あたま」の整理

佐藤 郁江(岡崎南病院)

禅、「あたま」の整理(知的生きかた文庫)  藤原東演 著

 宝泰寺住職で禅の修行道場を出てから、禅語が頭の整理をすることで大いに役立ったとのことで、いろいろな禅語と共に住職の体験も踏まえて書かれている。
 いろいろ数があるが「無言のつながりに気づく(以心伝心)」の中で師匠と弟子の関係を語っている。その中で弟子は試行錯誤し答えを見つけていくことが後々には自分で使えるものとなるということがあるとなっている。患者さんにとっても自分で使えるものになるためには、自分で気づいてもらうことが大切になってくるように思う。
 また整理のためと書かれているが、まえがきの中に

   悩むことは、自分のあり方を問われている大切な出会いである
   
   悩みをなくそうとする必要はない
   悩んでいる自分がありがたい

と書かれている。私の中で悩みをありがたいと思えるところまでの感情があるのかは、正直に言うとないのかもしれないが、成長のためのものになると思われる。患者さんにとっても、悩みがあるからこそ治療を受けることになるので、次に進めるのかもしれない。もちろん悩みを強調することはできませんが、問いと置き換えることでリハビリテーションとしてもつながってくるところがあると思う。

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