2015年3月15日日曜日

心構え

首藤 康聡(岡崎南病院)

先日、家族でスキーに行ってきました。最近は息子も一人で滑るようになり、今回はキッカー(ジャンプ台)やボックス(コース内に設置されたアイテム)に挑戦するようになってきました。まあそうなったら当然の流れで父親の威厳を見せるためにこっちも負けじと挑戦しました。

まあそんな簡単に上手くいくわけがないので動画をとって自分で視覚分析、同業者の妻に動作分析をしてもらったりしていました。もちろん自分の体性感覚へ注意を向けてみたり、運動イメージの想起を行ってみたりと色々と試してみたのですがなかなか上手くジャンプできません。

どうしてなんだろうと悩んでみても答えが出てきません。そこで悩んでる時こそ基礎を思い出そう。そう思って思い出してみたのがAnokhinの行為のスキーマ。で、考えてみると求心性情報の部分では様々な体性感覚情報やその行為を行う際の社会性なども含めて考えて行為の形成を考えていきますが、もちろんここには感情も含まれます。つまり、行為を行う前の感情がその後の行為の結果に影響を及ぼすわけです。

そこで、どんな感情が行為を行う前には必要なのか考えてみようと思い、まずは今自分自身がジャンプをしようと準備をした際の感情がどんなものか確認をしてみたところ、転倒することへの恐怖心を持ちつつ滑ろうとしていました。ひょっとしたら恐怖から変に緊張しているかもな~じゃあジャンプが決まったら気持ちいいんじゃないか、それって楽しそう!そう考えたら上手くいくんじゃないかなんて凄く安易な考えで滑ってみたら成功!まあお世辞にも上手とはいえませんが・・・

さて運動の学習には感情(本来は情動というべきかな?)が大切です。ただそれは成功体験によるものだけではなく、今から課題に向かおうとする感情の持ち方は結果に影響を与えます。やる気が無いことってなかなか学習しませんよね。それと一緒。さて、皆さんの担当されている患者さんは課題にどのように向き合っていこうとしていますか?そこをちょっと聞いてみて、少し声かけを変えてみると案外上手くいくかもしれませんよ。

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