2016年6月17日金曜日

思い出すこと

佐藤 郁江(岡崎南病院)

記憶力の正体(ちくま新書、高橋正延著)の中に思い出す練習の重要性という項目がありました。集中反復に比べ分散反復がより記憶に効果的であると書かれております。「有力な考え方によれば、集中反復ではそのままオウム返しに反復するだけでよいのに対して、分散反復の場合は、時間の経過のために、反復する内容の記憶が薄れているのでそれを思い出したうえで反復しなければなりません。つまり、集中反復は忘却が起こらないので反復内容を思い出す必要がないのに対して、分散反復では忘却が起こり始めているため、それを思い出す操作が必要になってくるわけです」とありました。

運動に対してではないのですが、動作の過去の記憶を思い出すことはその記憶を強化するために必要であるのではと考えることもできます。

ここでは忘却という視点もありました。忘却をすることで思い出す、思い返すといったことが起こっています。

運動において思い出す、思い返すといたことが、運動の再現の繰り返しなのかと言ったらそうではないと思います。

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