2014年11月2日日曜日

判断力・直観力

佐藤 郁江(岡崎南病院)

判断力・直観力

ニュートン別冊シリーズ 記憶力、直観力、発想力、天才脳など 脳力のしくみ(2014)

この本にはいろいろと記憶力なども書かれているが、私は直観力が気になって手に取りました。脳の判断する時には「情報を分散して同時並行的に処理する。非常に複雑でとらえがたい処理方法なのである。また、私たちの意識にのぼる脳の活動は、全体の活動のほんの一握りだと考えられている、そして自覚できない脳の活動は、私たちが意識的に決めたと思っている行動や意志にも、影響をあたえているという」と書かれていました。当たり前のことなのかもしれませんが、本人にも行動のすべてを理解して行っているのではなく、なんとなく行っていることが多くあると思われます。ただ、これをすべて処理しようとしていくと、行動はできなくなってしまうと考えられます。しかし、何らかの処理が行われている時点でその人その人の行動の様子が変化することがあり、意識されていない部分が沢山あるということを知っておかなければならないと考えられます。私はこの意識されていない部分がなんなのかと考えていたときに、この直観のしくみの中に棋士の脳の直感が書かれ「楔前部」の大きな活動が大きく見られているとありました。「楔前部は視覚的、空間的に物をとらえたり、個人的な経験を思い出したりするときに活動する場所である」とありました。もちろん棋士にとっての直感を調べていることであり、視覚的、空間的の要素が大きくかかわってきているのかもしれません。しかし、個人的な経験を思い出したりするときに活動するということは過去の経験をもとに、直観を使っているという部分の証拠の一つになるのではないかと考えました。そして、この過去の経験はその人にとって意味のあるものでなければならないと感じています。

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